Polyphia

Polyphia Japan Official Website | ポリフィアの最新情報、プロフィール、新曲、MVの視聴ができます。米テキサス出身、インスト音楽のルネサンスを目指す平均年齢21歳の3ピースバンドです。

Renaissance/ルネッサンス
¥2,200(税抜)

日本発売2016年5月25日
(海外:3月11日発売)

品番:XSCP-6  
全曲分ギターコード譜付き/3曲のギターレストラックを追加収録

01.Culture Shock
02.Light
03.Florence
04.Nightmare
05.Storm
06.Bittersweet
07.Symmetry
08.Ivory
09.Paradise
10.Amour
11.Crush
12.Euphoria
13.87 (no guitar)    *extra track for Japan
14.Aviator(no guitar)     *extra track for Japan
15.Champagne(no guitar)    *extra track for Japan

最新セカンド作。ロック、ヒップホップ、ジャズ、R&B、ポップ、クラシックにEDMまでを網羅して、前作『muse』からさらに深化を遂げたセカンド作。ドレイクやジャスティン・ビーバーといった超メインストリームの音楽と自分たちの音楽の融合に挑み、まさしくカテゴライズ不可能な“ハイブリッド”と呼ぶにふさわしい音世界を実現。「僕たちは、人々に、僕たちが音楽を通してやろうとしている新たな創造のやり方を認めて欲しいんだ」と語る。彼らはまた、このアルバムが聴く人の知性を刺激し、これまで考えなかったことを考え、感じなかったことを感じるきっかけになれば嬉しいとも話している。前作同様ニック・サンプソンをプロデューサーに迎えつつ、ティムとスコットも共同プロデューサーとしてクレジットされた。日本盤には前作「muse」から、日本のギタリスト、ギターファン向けの練習トラックとして、ギターレストラック3曲を追加収録。

muse/ミューズ    
¥2,200(税抜)

日本発売2016年5月25日
(海外:2014年9月オリジナル発売)

品番:XSCP-7 
全曲分ギターコード譜付き

01.87
02.Sweet Tea (feat. Aaron Marshall of Intervals) 
03.Champagne (feat. Nick Johnston)
04.Aviator (feat. Jason Richardson of Chelsea Grin)
05.The Jungle (feat. Jakub Zytecki of Disperse)
06.Memory
07.Mood Swing
08.Hour Glass (feat.Nick Sampson)
09.James Franco (feat. Nick Sampson of I Am Abomination)
10.Baditude (feat. Mario Caramena and Erick Hansel of CHON)
11.Finale

デビュー作。2014年にインディからリリースされたものを、イコール・ヴィジョンとの契約を機にリマスター、リパッケージで再発売。超絶テクニカルなプレイもさることながら、流麗かつ繊細で、ポップネスを携えたメロディ・ラインが強烈なインパクトを残す。アーロン・マーシャル(Intervals)、ニック・ジョンストン、ジェイソン・リチャードソン(Chelsea Grin)、マリオ・カラメナ&エリック・ハンセル(Chon)など、ゲストが多数参加。プロデュースは、ニック・サンプソン(Of Mice & Men, Asking Alexandria他)が担当。米ビルボードのインターネット・アルバム・チャート5位、ハード・ロック・アルバム6位、インディ・アルバム13位、トップ・ロック・アルバム22位を記録。

 

 

 

 

<ライナーノーツ>

まさに満を持して──耳の早い日本のギター・フリークの間ではすでに注目のバンドとして話題となっていた米テキサス州出身のインストゥルメンタル・トリオ:ポリフィアが、その最新作『RENAISSANCE』(及び前作『MUSE』)を以て遂に日本デビューを果たすこととなった。それにしても…日本でも音楽不況、CD不況が叫ばれて久しい昨今において、たとえばジェフ・ベックやジョー・サトリアーニ、スティーヴ・ヴァイなどといったすでに知名度も人気もある大御所の作品であるならばいざしらず、アメリカの若手(メンバーの平均年齢21歳!)によるギター・インスト・アルバムの日本盤が大手メジャー・レーベルからリリースされる…このこと自体がポリフィアというバンドの“特殊性”を表しているとも言えるが、以下、この新世代インスト・トリオの略歴とその極めて個性的な音楽について改めて紹介していこう。

 ポリフィアは、アメリカはテキサス州ダラス北部のプレイノという都市にて、「自分がやりたいことは音楽をプレイすることだけだった」という当時16歳だったティモシー(ティム)・ヘンソンを中心に結成(以下、「」内の発言はすべてティム談)。インターネットのSNSを通じてメンバー探しを開始したティムは、まずは自身のページで「デス・メタル 230BPM」などとタイトルしたドラム音源を公開していたブランドン・ビュルカルテにコンタクトを取り、その音源を使った曲を制作。これが非常に良い出来となったため2人はバンド結成に確かな手応えを感じ、ティムと同じ高校に通っていたギタリストのスコット・ルペイジを誘い、ベーシスト不在のままバンドを結成──ここにポリフィアが誕生する。ちなみにバンド名の“Polyphia”とは、音楽用語である“Polyphony(多声音楽)”をモジッた造語とのこと。

 同年、彼らは4曲入りのデモEP『RESURRECT』を制作。このデモには当初ヴォーカルがフィーチュアされていたが、後に曲順を変えたインスト盤も制作されている(現在デジタル販売されているのはこちら)。その音楽性は当時彼らが強く影響を受けていたデス・メタル、デスコア、メタルコアといった、テクニカルでプログレッシヴな要素もあるアグレッシヴかつメタリックなもので、曲の構成は非常に凝ったものだったが(ティム曰く、「曲の構造が複雑になったのは狙ってそうしたわけではなく、むしろ作曲に関する知識が乏しかったから。できたリフやリックを単に全部投げ込んで曲にしただけ」)、彼らならではの独自性の確立にはまだ到らず…。さらに「『RESURRECT』が受けた最大の批判は、“シュレッドばかりで味も感情も全くない”というものだった」ということで、次作の制作に際しては「シュレッド要素は残しつつ、メロディーやフィーリングをもっとプレイに加えていきたかった。それに当時はジェントにも影響を受けていて、それを僕達の音楽にも採り入れたいと思っていたんだ。そうやってできたのが『INSPIRE』さ」。2013年4月にリリースされた同作では先のティムの発言通り、ミュートを交えたヘヴィ・リフとメロディックなフレーズが絶妙のコントラストで鳴り響いており、加えてヴィブラートなどの繊細なテクニックを交えたよりエモーショナルなプレイを聴くことができる。さらには素早いスライドやアーム・バーをハジくことで独特なヴィブラート効果を得る“クリケット奏法”など、これ以降、彼らのサウンドの特徴の1つとなっている個性的なプレイも散見され、まさに飛躍的な成長・進化を遂げるのだった。なお、同作から現ベーシストであるクレイ・ゴバーがメンバーとして参加している。また、同年にはインターネット上に動画を公開してもらうという形でヴォーカル・オーディションを行なったが、「ポリフィアにずっと留まるべきだと感じられるほどの人はいなかった。最終的には“もういいや、シンガーはいらない”ということになったんだ」ということで、彼らはあくまでも“インストゥルメンタル・バンド”として活動していくことを決意する(以降、正式メンバーはティム、スコット、クレイの3名で、レコーディングやライヴ時にはサポート・ドラマーが参加する)。

 『INSPIRE』収録の「Impassion」のプレイスルー動画が大きな話題となり、驚異的な視聴回数を記録するなどインターネット上での活動を中心に急速的に知名度と人気を獲得していった彼らは、いよいよフル・アルバムの制作に乗り出す。「これまでとは違いを出し、ポリフィア独自の作品にしたかった。当時はラップやポップ・ミュージックをよく聴いていて、そこから得たものも取り入りれてみた」とティムが語る通り、遂に完成した1stフル『MUSE』は“ポップ”なサウンドがまずは印象的で、ギターもこれまで以上にメロディアスになっていることが大きな特徴と言える。相変わらずテクニカルなリックやプログレッシヴな展開を随所に配しながらも、それを“難解”とは感じさせずにむしろ“キャッチー”に聴かせるスマートなフレージングや曲作りも際立っており、前作から聴かせていた“クイック・スライド”や“クリケット奏法”もいよいよ彼らの“十八番技”としてアルバムのそこここで個性的な響きを放っているなど、“聴けば即座にポリフィアと分かる”彼ら独自のスタイルを完全に確立している。同作ではさらに、ギター・ソロを客演しているゲスト・プレイヤー達にも要注目。アーロン・マーシャル(インターヴァルズ)やジェイソン・リチャードソン(元チェルシー・グリンetc.)、マリオ・カラメナ&エリック・ハンセル(CHON)、ニック・サンプソン(アイ・アム・アボミネーション)、ニック・ジョンストンなどなど、“新世代”としてシーンに台頭してきた気鋭の実力派がそれぞれ超強力なプレイを聴かせている。なお本作はレベール移籍に伴い、リマスター/リパッケージされて再発されており、日本盤はこちらの仕様になっている。

 『MUSE』リリース以降は積極的にツアー活動も開始しその名をさらに広めていった彼らは、「革新的になって、新しいものを作る」という目標の下、2ndアルバムの制作に着手。「今回はゲスト・プレイヤーを迎えず、僕達だけで作ったものを提供したかった。これまでで最もアーティスティックな内容で、音楽、芸術、ヴァイブ、ブランディング、マーケティングに至るまですべてが結合した1つのパッケージになるよう計画を立てていった」という新作で彼らはまたさらなる進化・深化を見せることとなる——斯くして『RENAISSANCE』とタイトルされた最新作は、新たな音楽的要素やテクニックを取り込みつつ、「今はシュレッドよりも良い曲を書くことに集中している。このアルバムでのギター・プレイは過去のどの作品よりも“成熟”しているよ」というティムの言葉通り、より楽曲/メロディー重視の作風に仕上がっている。もちろん、アルバムのアチコチにテクニカルなフレーズは潜んでいるものの、前作のような分かりやすい“派手さ”はなく、じんわりと耳や心に染み入るような“味わい深さ”が本作におけるギター・プレイの肝と言えるだろう。持ち前のキャッチーさとポップさはそのままに、さらに“深み”を感じさせる楽曲群は、まさに新しい芸術を生み出さんとした“ルネッサンス”に倣った革新的なもので、またしても彼らは前作とは異なる“ポリフィア”という新様式を作り上げている。

 かつて、新しいギター・インストの形を提示してギター・ファンのみならず一般の音楽リスナーからも支持を得て商業的にも大成功したジェフ・ベックの『BLOW BY BLOW』(1975年)やジョー・サトリアーニの『SURFING WITH THE ALIEN』(1987年)…、それら金字塔的作品に続く魅力とポテンシャルを、このポリフィアの『RENAISSANCE』(及び『MUSE』)もまた存分に有していると言い切ってしまいたい。さあ、新時代の“ギター・ルネッサンス”に刮目せよ…!!

                                                                                                                                上田慎也/YOUNG GUITAR